認定看護師になろう

認定看護師のやりがいを訪問看護認定看護師として働くAさんの声から紐解く

認定看護師を目指した理由

Aさんが訪問看護の仕事を始めた頃に、認定看護師の制度がスタートしました。当時Aさんは慣れない仕事に先輩から𠮟咤激励されることも多く、仕事に対して自信が持てない毎日を過ごしていました。そのような中で、「少しでも自分に自信をつけられるものがあるのなら」との想いで認定看護師を目指すことにしたそうです。

認定看護師の受験対策は?

認定看護師になるには時間と費用、努力が必要です。看護師の仕事をしながら勉強時間を確保するのは大変なため、Aさんは力試しのつもりで1回目の認定審査に臨みました。
訪問看護振興財団から出版されている参考図書から出題される可能性が高かったため、それをひたすら徹底的に読み込む形で勉強したそうです。その勉強法はAさんに合っていたらしく、力試しのつもりで受けた認定審査でしたが、予想外に嬉しい結果を得ることができました。
しかし、入学が近づくにつれて医療現場から長く離れることに不安が増していったそうです。認定看護師の研修期間は6ヵ月~1年ほどです。看護師として働いてきた年数がまだ5年ほどだったAさんは、医療現場から離れることで実技や実践の感覚、経験が乏しくなっていくことを心配していましたが、実際に学校に通って講義を受けているうちにそうした不安よりも充実感のほうを強く感じるようになりました。
知らなかったことをどんどん学べる楽しみや新しい知識が増えていく喜びを感じたからです。また、「今までやってきたことが間違っていなかった」と確認できたことや全国にいる訪問看護師と出会えたことも大いに役立ちました。いろいろな経験を聞いて、自分の中の世界が大きく広がったのです。同じ目標に向かって切磋琢磨する仲間はAさんにとって心強い存在になったのでしょう。

認定看護師になって

Aさんが認定看護師になって感じたことは「これからが大変だ」ということです。資格を持つということは周囲からもそれなりの目で見られます。「認定看護師なら知っているはず」「認定看護師ならできるはず」といった周囲の期待に応えなければいけない、という重圧を常に感じていました。その期待に応えるために、認定看護師になってからも勉強を続けています。

仕事内容で変わった部分とは

認定看護師になってから、看護師全体の教育研修に関わったり、症例検討を行うなどスタッフの質を底上げする仕事に携わる機会が増えました。施設で働いている何百人ものスタッフの能力やスキルを上げる立場になったことに、身の引き締まる想いを抱えているそうです。
具体的な仕事内容は、「訪問看護師としての役割」と「管理者としてのマネジメント業務」の2つです。管理者としてスタッフの勤怠管理や事務的な仕事に携わることはもちろんですが、これから訪問看護を担う人たちの教育を行ったり、訪問看護の説明会を開いたりといった啓蒙活動も行っています。