資格取得を応援している病院もある
認定看護師への道のりは厳しい
認定看護師になるには様々な条件をクリアしなければならず、その道のりは決して平坦なものではありません。しかし、認定看護師の受験希望者は年々増え続けています。認定看護師制度が作られて間もない頃はまだまだ数が少なく、病院関係者にさえ「認定看護師とは?」といわれるほど世間に浸透していませんでした。認定看護師の活動内容や実態が次々と報告されるにつれて認知度も高まり、現在は病院側も資格取得を積極的に支援しています。
資格を取得しやすくなった
一昔前は認定看護師の資格を取得する場合、現在の仕事を休職もしくは退職して研修を受けるケースがほとんどでした。また、認定看護師になりたいという希望を持ちながらも生活のことを考えるとどうしても二の足を踏んでしまい、なかなか決心がつかず、資格取得そのものを諦めてしまう人もいました。ところが最近は多くの病院が「教育期間は研修扱いにして、給与を全額支給する」「受講費用を病院が支払う」など、認定看護師の資格取得を全面的にバックアップしています。
認定看護の分野は21分野(2020年度からは19分野)ありますが、特に「皮膚・排泄ケア」「緩和ケア」「がん化学療法」「糖尿病看護」は、認定看護師によるケアで診療報酬が加算されるため、病院側も積極的に支援しています。中には一定のキャリアを積んだ看護師に看護部長が資格取得を積極的にすすめている病院もあります。
しかし、その一方で資格取得をまったく支援していない病院も存在します。その場合は、休職もしくは退職して研修を受けなければなりませんし、ある程度の貯金がなければ生活もままならなくなってしまいます。
資格取得を支援している病院を探そう
認定看護師の審査を受ける前に、まずは現在働いている病院で資格取得を支援しているかどうかを確認しましょう。支援しているなら申請に必要な書類などを集めたり、業務を調整したりします。しかし、支援していない病院の場合はどのようにして資格を取得するのかを考えなければなりません。資格取得に必要な費用と時間が確保できるなら、休職もしくは退職して研修を受けるといいでしょう。もし、仕事を続けながら資格取得を目指すなら、取得しやすいように環境が整っている病院に転職することをおすすめします。ただし、求人票の情報だけで転職先を決めてはいけません。資格を取得するための転職とはいえ、働きにくい職場だと仕事を続けていくことが困難になってしまうからです。「職場の人間関係」や「雰囲気」などは求人情報や求人票には記載されていません。働き始めるまで実情は分からないのです。転職してから失敗したと後悔しないためには、資格取得を支援している病院の実態をきちんとリサーチしてから応募することが大切です。
リサーチは様々な方法でできますが、転職エージェントを利用すると「地域の評判」や「労働実態」など、より詳しい情報を集めることができます。転職エージェントには口コミとして実際に働いている人の生の声も多く寄せられていますし、会員登録をすれば転職活動を総合的にサポートしてくれます。