認定看護師になろう

厳しい道のりを乗り越えなければ認定看護師にはなれない

資格取得までのステップは4つ

看護師の資格を持っている人であれば誰でも挑戦できます。認定看護師の資格を取得するために必要なステップは全部で4つです。どのようなハードルを乗り越えなければならないのか、ひとつずつ見ていきましょう。

ファーストステップ「実務経験」

認定看護師になるには看護師の資格が必要ですが、資格があるだけでは不十分です。看護師として5年間の実務経験が必要です。実務経験の期間は通算できるため、休職でブランクがあったり、転職で職場が変わったりしても大丈夫です。ただし、取得したい認定分野の実務経験も3年以上必要なため、その点は注意しなければなりません。

セカンドステップ「教育機関で研修」

認定看護師になるためには、認定看護師の教育機関で615~800時間ほど講義を受講しなければなりません。教育機関は都道府県の看護協会や看護大学、または看護大学のキャリア支援センターなどです。学校によって取得できる資格が異なるため、「取得したい資格」が「どの学校で取得できるのか」を事前に確認しておかなければなりません。
定員はそれぞれ15~30名ほどです。授業は平日の昼に行う「昼間集中型」と土日のみに行う「週末分散型」の2種類あり、週末分散型なら仕事を続けながら資格を取得することも可能です。ただし、認定看護師の教育機関は全国に52施設しかありません。各地に点在しているため、学びたい分野が通える範囲にないケースもあります。希望の認定分野が決まっている人は、早めに募集要項を入手し通える範囲にあるかどうかを確認しておくといいでしょう。
認定看護師の資格を取得するためにかかる費用はおよそ100万円です。その内訳は、入試料が5万円、入学金が5万円、授業料が70万円前後、実習費用が10万円前後、審査費用が5万円、認定費用が5万円です。ただし、学校や取得する認定分野によって費用に差が出る場合もあります。

サードステップ「認定審査を受ける」

認定試験は毎年1回、宮城・東京・愛知・大阪・福岡の全国5会場で同時に開催されます。試験の内容は筆記試験が20問、論述問題が2問です。筆記試験は四肢択一のマークシート方式で、共通科目を含めた各認定看護分野の教育基準カリキュラムから出題されます。試験時間は100分です。効率よく解き進めるにも過去問などである程度傾向を掴んでおきましょう。

最終ステップ「認定証の交付と登録」

認定審査に合格したら認定料5万円を納入し、認定看護師として看護協会に登録します。認定証が交付されたら認定看護師として活動できます。ただし、認定看護師はレベルを保持するために、5年ごとに更新審査を受けなければなりません。更新審査は過去5年間の看護実践や研修実績、研究業績などの書類審査を行います。