認定看護師になろう

認定看護師は医療現場に欠かせない存在

看護のエキスパート

特定の認定分野において、高度な看護技術と知識を兼ね備えた看護師だということを証明する認定看護師は、日本看護協会による認定審査を突破した人にのみ与えられる資格です。認定看護師制度が発足したのは1995年ですが、それ以降も徐々に人数を増やし、2012年には約1万人まで増えました。看護師不足が叫ばれる今、特定の分野とはいえ高度な技術と知識を持つ認定看護師は医療現場に欠かせない存在です。

目的は質の向上

なぜ認定看護師が作られたのか、その目的について見ていきましょう。1995年に認定看護師制度が発足しましたが、2019年7月に認定看護師規程が改正されたことに伴い、認定看護師の目的も変更されました。それによると、認定看護師は「特定の分野において熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護を実践できる看護師を社会に送り出すことによって看護の質の向上を図ること」を目的としています。

誰でも認定看護師になれる

「認定看護師になるにはいくつかの条件を満たさなければならず、そう簡単になれるものではない」と考えているかもしれません。確かにクリアしなければならない条件はありますが、挑戦する前に諦めるほどハードルの高いものではありません。看護師であれば誰でも認定看護師になれます。ただし、認定看護師になるには「時間」と「費用」がかかり、さらに「努力」も必要です。
看護師になるために看護師の養成学校に通う時間と費用、国家試験を突破する努力が必要だったのと同じように、認定看護師になるためにもそれ相応の時間と費用、努力が必要なのです。

認定看護師になった後も努力が必須

認定看護師になるには大変な努力が必要ですが、資格を取得したからといって安心してはいけません。認定看護師は看護のエキスパートとして医療現場をリードする存在です。取得した後もさらなる自己研鑽を求められますが、「よりよい看護を身につけたい」という強い意志があれば、学び続けようと自ずと意識して行動するようになるでしょう。

認定看護師の種類

認定看護師の資格は2019年までは「皮膚・排泄ケア」「緩和ケア」「がん化学療法看護」「集中ケア」「救急看護」「がん性疼痛看護」「認知症看護」「摂食・嚥下障害看護」「脳卒中リハビリテーション看護」「訪問看護」「手術看護」「新生児集中ケア」「小児救急看護」「慢性心不全看護」「慢性呼吸器疾患看護」「透析看護」「がん放射線療法看護」「不妊症看護」の21分野でした。しかし、制度が改定され、2020年から「感染管理」「がん放射線療養看護」「がん薬物療法看護」「緩和ケア」「クリティカルケア」「呼吸器疾患看護」「在宅ケア」「手術看護」「小児プライマリケア」「新生児集中ケア」「心不全看護」「腎不全看護」「生殖看護」「摂食嚥下障害看護」「糖尿病看護」「乳がん看護」「認知症看護」「脳卒中看護」「皮膚・排泄ケア」の19分野に変更されます。日本看護協会のサイトでも詳しく説明していますので、そちらも参考にしてみてください。